HIKARium:インタラクティブな空間演出を可能にする半球型インタフェースの提案
プロジェクト概要
本プロジェクトでは、インタラクティブに空間の照明や音響を演出できるインタフェース「HIKARium」を提案し、誰でも簡単に空間を表現できるシステムを開発する。
展示会や舞台、コンサートなど様々な場面で、照明や音響による空間演出が行われる。これらの空間演出は、調光装置や音響装置によって、複数の照明や音響の出力を制御し実現している。現在の調光装置や音響装置のインタフェースには複数のツマミやスライダーがあり、一つ一つがそれぞれの照明や音響に対応している。しかし、調整部分と空間の照明や音響とが直接的につながっているとは感じにくく、使いにくい。
HIKARiumは、直径20cm程度の大きさで、両手で覆うことができる半球型インタフェースである。この半球の表面には、赤外線の反射を利用して距離をセンシングするフォトリフレクタと、ユーザへのフィードバックとして点灯するLEDを一組にしたものが、複数個埋め込まれている。複数個のフォトリフレクタを利用することで、手の位置や距離、動きを検出し、3次元的に光源や音源のパラメータを制御できる。また、複数のLEDはアニメーションのように動き、ユーザへの操作方法を伝えるといったナビゲーションとしての役割を果たす。
HIKARiumは、単純な手の距離や位置のみではなく、手の平や指一本一本の距離をセンシングすることが可能で、手の平や指をそれぞれ動かすことで絶妙な入力が可能である。センシングしたそれぞれのパラメータは、リアルタイムに照明や音響に反映されるため、ユーザはインタラクティブな空間の操作感を得ることができる。また、HIKARiumを提案することで、一般家庭においてもユーザが気軽に空間演出を楽しむことができるようになり、パーソナルな空間を他人へ魅力的に見せられるような新しい表現メディアとしての発展を期待できる。
採択理由
空間の音響と照明をインタラクティブに、半球型のインタフェース部に手をかざして制御しようとする提案。
距離センサーを複数置き、位置と距離で明るさなどを操作する。従来は複雑な操作盤を操作する必要があったが、極めて滑らかな操作が可能になる。マッピングのさせ方を1対1にするのか、あるいは違った対応関係も許すのかは課題となるだろう。
操作は基本はダイレクトであるが、記憶させることも可能となっている。応用は、舞台演出用を狙っているが、本格的な舞台に使えるようにするには、かなりのことがまだ必要であり、とりあえずはミニチュア舞台を想定した制御システムとして完成させるのが良いと思われる。3人の連携で、印象のある空間演出制御システムとして仕上げてもらいたい。
PM
安村 通晃
慶應義塾大学 環境情報学部 教授
クリエータ
土谷 幹
公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科 メディアデザイン領域
河瀬 裕志
公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科 メディアデザイン領域
横道 麻衣子
公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科 情報アーキテクチャ領域
採択金額
3,000,000円