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2013年度未踏IT

静止画を動かすことによる魅力的な料理動画生成システムの開発

プロジェクト概要

本プロジェクトでは、一枚の料理画像の一部、あるいは全体に動きを加えることにより、それをより美味しさの伝わりやすい動画へと変換することを支援するシステムを開発する。

見る者に料理の活きを感じさせる要素は「シズル感」と呼ばれる。例えば、新鮮な野菜からしたたる滴、鍋でグツグツと食材を揺らす泡、ジュージューと鉄板から弾ける飛沫などが挙げられる。料理画像にシズル感をうまく表現すればするほど、それが美味しそうな料理に見える。また、ジュージュー、グツグツといったシズル感を表現するには、静止画と比較して動画の方が適している。しかし、シズル感をうまく表現した動画を撮影することは難しい。その理由は、シズル感を表現するために「鍋に火をつける」などの料理に対する変化を与えることが必要だからである。鍋に火をつけると、肉に火が通りきる(料理撮影において肉は赤い方が美味しそうに見えるとされている)、野菜が萎れる、具材が液体に沈む、などの問題点が生じる。

そこで本プロジェクトでは、火をつける、などといった食材に変化を加えてしまう工程の前に撮影した一枚の静止画に、あとからシズル感を演出するための要素(鍋であればグツグツとした泡や食材の揺れ)を合成することで、より魅力的な料理動画を作成する。こうした合成は基本的に高価なソフトウェアと、ユーザがそのソフトウェアに対する豊富な知識を持ち合わせていなければ行うことができないが、本システムでは、細かなパラメータ設定などをシステムが自動で行うようにし、誰でも簡単に料理動画の合成を行えるようにする。

料理店のWebサイトや通販サイトの商品紹介に掲載されるイメージは静止画というのが主流であるが、本システムによりこれらを動画に置き換えることが容易になり、それらのサイトがよりリッチになることが期待される。

採択理由

料理の静止画像を元にして、その部分々々が動く、おいしそうな動画を半自動的に生成する。例えば、鍋であれば、具材をぐつぐつと動かしたり、泡や湯気をのぼらせたりする。

シズル感、つまり料理の活きを感じさせる動画の撮影には、技術とノウハウが必要であり、また、大変な手間もかかる。食べるために普通に作った料理では食材の張りや色は落ちていて、そのまま撮影するとそれほどおいしそうには見えなかったりする。そこで、動画よりは数多い、シズル感のある静止画を元にして動画を作ってしまおう、という提案である。

静止画像中のどの領域をどのように動かすのか、揺らすのか、動画を貼りこむのか、どのくらいの速さで動かすのか…これらをなるべく手軽に指定でき、または半自動的に決定し、自然な動画を作ることになる。これだけで技術的には困難なことであるが、崎山君なら一定以上のソフトウェアを作り上げることだろう。世の中の見本料理画像がおいしそうに動いたら…と考えると、応用先もかなり見込める。

特定の料理に閉じずにあらゆる料理を扱えるようにすることを目指して欲しい。

PM

首藤 一幸

東京工業大学 大学院情報理工学研究科 数理・計算科学専攻 准教授

クリエータ

崎山 翔平

電気通信大学大学院 情報理工学研究科

採択金額

2,304,000

成果報告会

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