自作マイコンの開発を容易にする開発環境
プロジェクト概要
近年、CPUやFPGA(Field Programmable Gate Array;書き換え可能な集積回路)に関する本やインターネット記事が増え、個人でマイコンを開発する難易度は下がりつつある。しかし、独自のマイコンを開発することは、それ自体が目的になることこそあれども、何らかのアプリケーションを作るための手段となる場合はあまりない。アプリケーションに合わせて独自のハードウェアを作ることは、処理のハードウェア化による高速化などのメリットがあり、メーカでは一般的に行われていることである。しかし、個人で行うにはまだハードルがある。
そこで、本プロジェクトでは、FPGAによる自作マイコンの開発を容易にする開発環境を開発する。具体的には以下の開発を想定する。
本開発環境を使えば、パッケージを組み合わせるだけでマイコンを設計し、FPGAに書き込むことができるようになる。その結果として、自作マイコンを用いた組込開発が容易になり、FPGAが広く利用されるようになることが期待される。
採択理由
本プロジェクトでは、FPGAを使って自作マイコンを作成したい人に向けて、GUIで簡単にそれを開発できる環境を作ることを目的としたものである。
提案者は、リレーを使ったCPUを開発したり、ロジックICを組み合わせたCPUを開発したり、多くの人が使うだけであるCPUを、自ら作るものとしてモチベーションを持っており、今回のプロジェクトについては、本当に自分がやりたいことをプロダクトとして実現させたいというものである。自分がやりたいだけではなく、教育の観点でもFPGA上でHDLを使わずにCPUを設計できるというプロダクトの価値は大きい。
その上で、さまざまなユーザがGUI上で簡単にCPUを作れるようにするためのUI/UXの設計やユーザテストなどは、単なる好きなことを超えてプロダクト開発のプロセスをなぞらないといけないものでもある。乗り越えないといけない課題は多くあり、未踏性があるものと考えて採択した。
PM
田中 邦裕
さくらインターネット株式会社 代表取締役社長
クリエータ
太田 涼介
東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻
採択金額
2,736,000円